Sinrapa! NEWS!! VOL.042 / 20 JAN. 2013
自由な発想力を元に子どもたちが少し苦手な自主性、責任感、持久力を高めるためのプログラム、それは、自分から「やってみたい」と言い出した言葉に責任感を持たせ、自分の力で完成させるプログラムです。私たちは、やり方を教えるのではなく自分で考えて決断し実行できるよう後押しする手伝いをします。そんなみんなのがんばりをお届けします。
※13歳以下の子どもたちは、絵画や粘土(陶芸)などこちらで用意したものの中から自由に選んで制作し、13歳以上の子どもたちは、やりたいことを自分の手で見つけ出し制作に挑んでいきます。
今回は、前回少しだけ触れた男の子たちが起こした、ちょっとした事件の紹介からいたします。現場をおさえた写真を探したのですが、残念ながら見つからなかったので文章で紹介させていただきますね。
パーヌ
今まで、サッカーに夢中であまり図画室に遊びに来ることがなかった男の子たちですが、最近、頻繁に顔を出すようになりました。その目的は、写真にあるような戦闘グッズをつくるため。一秒でも早く戦えるように図画室をひっくり返して使えるものを探し出し、手に取り夢中になって制作をはじめます。それは、良いのですが、、、ちょっと目を離したすきに切り刻んでいる紙がなんだかすてき、、、などと私も見とれてしまい、大変なことが起きていることに気がつくのが遅れてしまいました。アームやベンなどは、使いたい物を手にしてから一度、「これを使っていいですか」と確認しに来るのですが、パーヌやペットは違います。こっそり良い素材を見つけ出して、みんなに気づかれないように使うタイプ、こういうタイプには、注意が必要です。なんと、そのすてきな紙は、上手に描けた絵を保管してあるクリアーボックスから取りだされたものだったのです。気がついた私が声をかけて、まずいぞ!という顔で手を止めたのは、パーヌ、ペットは聞こえないふりをしてさらに高速で手を動かし切り刻んでいきます。手を早く進めれば早送りのようで見えないとでも思っているかのように、、、多分、悪いことをしたと気がついたのですが、どう解決すればよいのかわからなかったのでしょう、これは、もう手遅れだと、しばらく様子を観察していると、そこへ、ニサーが手を差し伸べたのです。ニサーは、ペットに手を止めるように促し、ペットが途中まで作ったお面を解体しはじめました。そして、パズルの1ピース1ピースを探しだすように切り刻まれた絵を合わせはじめたのです。
タム
ペット
ベン
アーム
この助け舟にペットは、安心したようで、一緒に絵の修復をはじめました。途中、偉そうにニサーにボンド付けを指示する始末、、、そして、誇らしげに「できた!」と修復の終わった絵を差し出したのです。破られてしまった絵は、張り合わせても元の状態には戻りませんが、間違いを起こした時にその間違いを認め、修正しようと試みること、そして何より、そんな友達を助けることができたニサーは、立派。子ども達の成長を目にすることができ、良い新年のスタートを切ることができました。
そんな様子を横目に、
ジンダー
ペン
ゴイ
チャリティ・ベアーの絵付けを進める子たち、、とっても、かわいらしいものがいくつも出来あがっています。
さらに、なんとガノックが、絵を描きはじめたダーウにつられて、途中で投げ出していた絵に向かいはじめました。
一度、画面を白くし気持ち新たに。
どんな絵を描こうかスケッチ中。
みんなが一歩前進を見せた1月のシラパ教室、はたして、どんな1年になるのでしょうか。楽しみですね。
SINRAPA!! NEWS | 2013/01/31(木)
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