世界のHIV陽性者数は3530万人(2012年末現在)
先日、タイ人スタッフのウェウに「タイのHIV/AIDSをめぐる状況」を尋ねる機会がありました。
タイ保健省がホームページ上で発表していた情報をもとに説明してくれました。
バーンロムサイの子ども達が暮らすタイでは、HIV/AIDSをめぐる状況は大きく改善されつつあります。ピーク時の1991年にはHIVの新規感染者が14万人いると言われていましたが、それ以降は減少に転じ、タイ保健省による最新の調査結果によると、新規のHIV感染者・AIDS患者の数は、2010年に6364人、2011年に2884人、2012年には顕著な改善傾向が見られ496人となっています。2012年の単年度の人数で比較すると、新規感染者の数は日本の方が多くなっています。
バーンロムサイには、2011年 からの2年間に11名の新しい子ども達が入園しました。子ども達を受け入れる際、国立の孤児院に「HIV母子感染孤児を受け入れたい」と話したのですが、「現在、感染孤児はいません」という回答が返ってきました。タイ国内の新規感染者の減少を反映するように、新たに入園した11名の子ども達はみな、HIVに感染していません。
しかし、問題が無いわけではありません。現在タイには約110万人のHIV感染者、AIDS患者がいると言われていますが、そのうち「抗HIV療法」を受けている人は、約376,690人(2013年6月19日現在)で、全体の約30%に留まっています。タイ人の平均月収は約2万円程度。政府や、様々な支援団体がHIV感染者、AIDS患者への支援を行っていますが、約70%の人々が抗HIV薬にアクセス出来ない理由は「薬代を支払うことが出来ない」という経済的な理由がほとんどを占めています。またHIV/AIDを楽観的に捉え「薬を飲まなくても大丈夫」という安易な自己判断から、薬を飲まない人も増えているそうです。
タイでは比較的容易にHIV/AIDSの検査を受ける事が可能ですが、検査を受けても結果を聞きに来ない人が合わせて70万人もいるというデータもあり、「死病」ではなくなったHIV/AIDSに対する危機意識が薄れていることも、タイの社会問題の1つとなっています。
さらに、タイ国内にはIDを持たない山岳民族、ミャンマーからの移民、難民が多く生活しています。IDを持たない人々のHIV/AIDSをめぐる概況の数字的な集計は難しく、実態を把握することは容易ではありません。
9月24日に国連合同エイズ計画(UNAIDS)から、新しいレポートが発表されました。2012末現在、世界のHIV陽性者数は3530万人、新規HIV感染者数は年間230万、エイズによる死亡者数は年間160万人と報告しています。
助け合う植物たち
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谷岡功一 | 2013/10/13(日)
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