縄文人の心?
先日、苔むした巨石の写真に”石展”という文字が目に飛び込み、ふらりと入った横浜の神奈川県立歴史博物館。
写真の中の風景と、横浜の車行き交う都会の空気感の違いが激しすぎて、何が展示されているのか想像つかず興味津々。入ってみると、神奈川県で旧石器時代から続く様々な石の文化が紹介・解説されており、こんな身近に何万年前から続く文化が転がって(失礼!)いる事を改めて認識、昔行った三内丸山や環状列石を思い出しました。
そして先週。たまたま縄文をテーマにした会に参加する機会があり、その頃食べていたと思われる様々な食材が並ぶ中、ふと…1万年もの間、戦いのない時代を生きた縄文人って…何をどう感じていたのだろうか?「生きる」という基本的な感覚が全く今とは違うのでは?
“嬉しい・悲しい・楽しい・辛い”等、私たちと同じ感情を持った先人たちが食べていたであろう焼き栗をつまみながら、もしかしたら、この「いただきます」という言葉に その頃の思想が受け継がれ、今に残っているのかもしれない、と思った。
なかなかドイツ語にも英語にも…タイ語にも訳せない、
日本人ならだれでもが当たり前に口にする「いただきます」
作ってくれた食事を“いただきます”。自然のめぐみを“いただきます”。
けれども…
元々は「私が今生きるために、植物であれ、動物であれ、あなたの命を“いただきます”」だったのでは?
そもそも何を…だれから「いただく」のか?
様々なものに神がやどり、大切にされている古代からの思想。
よくドイツの友人に、日本人は無宗教、お仏壇にお線香をあげ、チャペルで式をし、神社に初詣に行くなんて!と言われますが…実はこの“何か”に対する畏怖の念や“バチが当たる”にしても、日本のおける生活に根付く宗教観は結構強いと思っているのですが、、、
これを説明するのがなかなかタイヘン。
戦いや武器の痕跡が無い。…ということは、「所有物が無い」=「私のもの・あなたのもの」という概念も無く…“1番偉い”ということは、象のリーダーや、村の長老のような存在で、経験が豊富だったり、知っていることが多かったりするだけで、そのような存在、智恵によって人々の和と秩序が保たれていたのでは。
そして、人も事も移り変わり、世代が代わり、時代が代わり、住まいも「今、いっとき、私が生きている間にちょっと場所をお借りする」ような感覚だったのではなかろうか???
バーンロムサイがある北タイには様々な少数民族が生活していますが、彼らのしきたりや伝統にも古代からの智恵や風習が残っています。日本の少数民族という言葉はあまり耳にしませんが、アイヌや琉球、日本各地の風習などにも、かすかながら古代の思想が受け継がれているのでしょうか。TVやメディアで報道される日本や世界の争いごとや問題。もしかしたら、戦いの無い時代を築いた先人たちの思想と感覚に思いを馳せることで、何かヒントが見つかるかもしれません!
人同士、民族同士、国同士…スケールは違えど、それぞれ個性を大切に…自分が不得意な事が得意な人を尊敬し、役割でも仕事でも分担できる事を感謝つつ…共に穏やかに生きる環境を整えたいなぁ…、と思った初夏の一日。
波佐見の展示会場に飾られていた菜の花
どこにでも咲くなじみ深い花は地中海沿岸が起源らしく、日本へは弥生時代に大陸からもたらされたとか。
事務所近くの桜の木、太い幹からぽちっと一輪!
今得たwiki知識ですが…桜はヒマラヤ付近が原産だと!知らなかった…
おなじみ、鯉のぼり
奈良時代から行なわれている災難を避けるための行事が行なわれた端午の日、武家時代を経て、江戸の庶民文化も交わり「こどもの日」に。
春に植えた暖地という桜の苗
小さい実を結びました。
庭の空豆。
きれいな紫色の花を咲かせています。
古代エジプトやギリシャでは儀式に使われてとか。
近所の駐車場に咲くケシの花。
5000年前のスイスの遺跡からケシの種が発見されているらしいが、起源は不明とのこと。
アヘン戦争…ゴールデントライアングル。チェンマイでは身近なテーマです。品種は異なりますが、こちらもケシ。
その土地の自然は、そこで生活する人々、民族の文化に刻まれてきました。特に日々使う布や器、生活に密着したモノに描かれ、愛でられ、大切にされてきたのだと思います。
時おりお財布に登場するウズベキスタンのスザニ。
なんとなくケシや豆科のお花に見えるけれど、この花々はなんの花だろうか…?
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連休明け、5月13日(金)〜 22日(日)まで
六本木のサボア・ヴィーブルで展示会を開催します。
土日は会場におりますので、みなさまぜひお立ち寄り下さい!
名取美穂 | 2016/05/01(日)
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